高校英語｜助動詞完全攻略ガイド【これで苦手ゼロ！基礎〜難関大レベルまで網羅】
助動詞の基礎（can・must・will）から応用（should have＋過去分詞、would rather、may wellなど）までを体系的に解説。独学〜難関大受験まで対応の決定版です。
1. 助動詞とは？基本の考え方
助動詞は、「動詞を助けて話し手の判断・意志・推量・義務などの気持ち」を表す語です。読むときは「文法」よりも話し手のニュアンスを拾う意識が重要です。
- 語順：助動詞＋動詞の原形（否定：助動詞＋not／疑問：助動詞が主語の前）
- 例：He will go. / He will not go. / Will he go?
同じ動詞でも、助動詞が変わると意味が変わる（確信の強さ・丁寧さ・仮定など）。
2. 基本の助動詞（can / may / must / will / shall）
| 助動詞 | 主な意味 | 例文 | ニュアンス・補足 |
|---|---|---|---|
| can | 能力・可能性・許可 | I can swim. / It can be true. | 状況判断で「〜できる／〜かもしれない」。 |
| may | 許可・可能性 | You may go. / It may rain. | やや文語的／控えめな印象。 |
| must | 義務・確信 | You must do it. / He must be tired. | 肯定のmustは「〜に違いない」で強い確信。 |
| will | 意志・未来・習慣・推量 | I will study. / Boys will be boys. | 「意志」「習慣」「推量」まで守備範囲が広い。 |
| shall | 提案・契約上の義務 | Shall we dance? / The party shall be liable. | 現代会話では限定的。契約文で義務のshallが残る。 |
コアイメージ：must＝強い確信／will＝意志・見込み／may＝可能性（中）／might＝可能性（低）／can＝一般的可能性。
3. 助動詞の過去形と丁寧表現
3-1. 「過去の意味」を表すとき
| 現在形 | 過去形 | 主な意味 | 例文 |
|---|---|---|---|
| can | could | 過去の能力 | I could swim when I was five. |
| may | might | 可能性（低） | It might rain. |
| must | had to | 義務の過去 | I had to study yesterday. |
| will | would | 習慣・仮定 | When a child, I would read a lot. |
3-2. 「丁寧さ」を上げるとき
- Could you 〜 ? / Would you 〜 ?（丁寧な依頼）
- May I 〜 ? / Might I 〜 ?（丁寧な許可）
例：Could you open the window? / Might I ask you a question?
4. 助動詞＋完了形（have＋過去分詞）
「過去の出来事」に対する推量・後悔・可能性を表します。入試頻出。
| 形 | 意味 | 例文 | ニュアンス |
|---|---|---|---|
| must have done | 〜したに違いない | He must have left early. | 強い確信（過去の事実推量） |
| may have done | 〜したかもしれない | He may have missed the train. | 中くらいの可能性 |
| might have done | 〜したかもしれない | He might have forgotten. | 控えめ推量 |
| could have done | 〜できたのにしなかった | I could have helped you. | 実際は起きていない可能性／後悔含み |
| should have done | 〜すべきだったのにしなかった | You should have studied harder. | 非難・自己反省 |
5. 慣用的な助動詞表現まとめ
- had better＋動詞原形：〜したほうがよい（警告強め）
- would rather＋動詞原形：むしろ〜したい（＝prefer）
- may well＋動詞原形：〜するのももっともだ／十分ありうる
- cannot help＋〜ing：〜せずにいられない
- be to＋動詞原形：予定／義務／運命／可能（文脈依存）
例：He may well be called a genius.（彼が天才と呼ばれてもおかしくない）
6. 推量の助動詞の強さ比較
| 助動詞 | 日本語 | 確信度 |
|---|---|---|
| must | 〜にちがいない | ★★★★★ |
| will | 〜だろう | ★★★★☆ |
| may | 〜かもしれない | ★★★☆☆ |
| might | 〜かもしれない（控えめ） | ★★☆☆☆ |
| can’t | 〜のはずがない（否定） | ★★★★★ |
例：He must be at home.（家にいるに違いない）／He may be at home.（かもしれない）／He can’t be at home.（いるはずがない）
7. 共通テスト〜難関大頻出ポイント
7-1. 読解での判別（must / may / might / can’t）
助動詞は筆者の確信度を示すスコープ信号。訳だけでなく、主張の強さを拾うと内容一致問題に強くなります。
7-2. 助動詞＋完了形の見抜き方
- have＋過去分詞を見つける
- 直前の助動詞を判定（must / may / might / could / should）
- 「過去の出来事」への推量・反省を訳す
7-3. 英作文で頻出の型
- 〜すべきだった：should have done
- 〜したに違いない：must have done
- 〜したかもしれない：may/might have done
- 〜できたのに：could have done
例：You should have left earlier.（もっと早く出発すべきだった）
8. よくある間違いと対策
| 誤り | 正しい形 | 理由 |
|---|---|---|
| He can to swim. | He can swim. | 助動詞の後は動詞原形。 |
| You must to go. | You must go. | to不要。 |
| It must rains. | It must rain. | 原形に三単現のsは付かない。 |
| He can speaks English. | He can speak English. | 同上。 |
9. 総まとめチェック（クイズ）
- You ( ) be tired after such a long trip.
- He ( ) have forgotten his key.
- You ( ) not park here.
- She ( ) play the piano very well.
- You ( ) have told me the truth.
▶ 解答を見る
- must（長旅＝疲れているに違いない）
- might / may（鍵を忘れたかもしれない）
- must（規則・禁止「ここに駐車してはいけない」＝must not）
- can（能力）
- should（本当のことを言うべきだった）
10. まとめと次のステップ
- 助動詞＝筆者・話者の気持ち（確信・意志・可能性・義務）を可視化する信号。
- 読解：確信度（must > will > may > might）を拾って主張の強さを判別。
- 英作：should/must/may/might/could＋have＋p.p. を自在に使い分ける。
次は関連テーマへ：
👉 助動詞の基礎に戻る ／ 👉 助動詞＋完了形だけを集中特訓 ／ 👉 仮定法（wouldのコアイメージ）記事へ
コメント